中部国際(セントレア)空港のカームダウンスペースがある場所は?

国内ではまだ普及が少ないカームダウンスペースですが、空港内にはカームダウンスペースが設置されていることが多くなってきました。

とはいえこれから紹介する中部国際空港(セントレア空港)も広いので、いざの時にカームダウンスペースを探すのは大変です。

悲しいことですが、国内だとカームダウン自体の認知度がまだ低いので、利用する側が事前に中部国際空港の施設マップや、施設の対応を把握しておいた方がスムーズに進みます。

なのでこの記事で、中部国際空港のカームダウンスペース設置場所を確認して事前に動線を考えておきましょう。

この記事では、以下の内容を解説していきます。

この記事の内容

中部国際空港内のカームダウンスペース設置場所は

中部国際空港のカームダウンスペースの使い心地について

橋口亜紀子個人事務所が監修

岐阜県立森林文化アカデミーでワークショップが開催

他の国内空港のカームダウンスペースは?

海外ではスタンダードなセンサリールームとは?

この記事を読み終えると、中部国際空港のカームダウンスペースの設置場所はもちろんですが、使い勝手も分かります。

また、他の空港のカームダウンスペース情報もありますので、到着した先の動線も考えておくことができます。

海外に到着する場合はセンサリールームが主流なので、利用する際の注意点も書いてありますので最後までご覧くださいね!

中部国際空港(セントレア空港)内のカームダウンスペース設置場所は

中部国際空港のカームダウンスペースは第1ターミナルに2ヶ所あります。

3F国内線出発制限エリア

国内線の乗り継ぎカウンター付近にあります。

カームダウンスペース国内線の画像です

3F国際線出発制限エリア

21番・22番ゲートの間にあります。

カームダウンスペース国際線の画像です

中部国際空港(セントレア空港)のカームダウンスペースの使い心地について

中部国際空港の公式X(旧Twitter)やカームダウンスペースを紹介しているYouTubeが以下になります。

「ありがたい」という意見がありますね。

・人酔いしてしまうので助かる
・感覚過敏によるストレス
・場面の切り替えがスムーズでないので助かる
・ルーティーンが実行できる
・興奮や感情の波を落ち着かせることができそう

改善点を指摘する声もありますので、以下にまとめました。

・個室の方が良かった
・通路にポツンとあると利用しずらい
・センサリールームを作ってほしい
・目に見えない障害と分かるネームタグを作ってほしい

とはいえ、カームダウンスペースが設置されている代表的な国内空港は、成田空港・羽田空港・新千歳空港の3つです。

2020年の東京オリンピックをキッカケに設置され始めた新しい設備なので、これから空港同士で情報が共有され、より良い施設に改善されていくと思います。

「カームダウン」という概念が一般的に広まっていないので、これからという感じですかね。

橋口亜紀子個人事務所が監修

先ほど紹介した国内の空港3つにあるカームダウンスペースは、空港が主体で設置されています。

中部国際空港は、ご自身のお子様が発達障害で「発達障害を手がかりとしたユニバーサルデザインコンサルタント」の橋口さんが運営する個人事務所が監修しています。

特徴的なのは、カームダウンスペースに使われている壁です。

通常はパーテーションのような物で仕切ってあることが多いのですが中部国際空港はヒノキが使われています。

ヒノキの香りはリラックス効果もあるので、気持ちを落ち着かせる為のカームダウンスペースとしては有効だと思います。

ですが、敏感症の方は「香り」にも敏感に反応してしまうこともあるので、一長一短ともいえそうです。

このあたりも利用者の声が集まるとより良い設備に改善されていくことでしょう。

岐阜県立森林文化アカデミーでワークショップ開催

中部国際空港は、林業が盛んな岐阜県と密接に関わりがあります。

中部国際空港は岐阜県と「ぎふ県産材利用促進協定」を締結しています。

森林文化アカデミーは専門学校でありながら高山市と連携協定があり、岐阜県及び高山市の関係団体の協力でカームダウン施設の設計ワークショップが開催されました。

もちろん今後の中部国際空港のカームダウンスペースの改善につながることと思いますが、このワークショップの意義は他にあると考えています。

なぜなら、森林文化アカデミーの専門学校を卒業した生徒たちが就職した先でカームダウンについて広めることができるからです。

森林文化アカデミーの卒業生は地域材を扱っている工務店やプレカット工場、木材加工の現場、クリエーター科への進学など様々ですが、概ね自ら行きたいところに就職することがほとんどです。

県内からの求人も多く、就職率はほぼ100%ということです。

ですので都市の設計や、建築を学んでいる学生が「カームダウンについて考える時間」が増えているのが、とても意義あることだと思います。

他の国内空港のカームダウンスペースは?

国内の空港でカームダウンスペースを一番早く設置したのは成田空港です。

海外から日本の窓口である成田空港は、世界最高水準のユニバーサルデザインを目指しているとのことで、しっかりしたカームダウン設備を準備しています。

また羽田空港や新千歳空港も積極的にカームダウンスペースの設置をおこなっています。

海外ではスタンダードなセンサリールームとは?

先ほどのXのポストでもあったようにセンサリールームが海外では標準になりつつあります。

センサリールームとは音や光、ニオイなどの五感の刺激が少なくなるように設計されている部屋です。

他にも、オランダ発祥で光や音、匂い、振動、触覚などを感じながら障害を持つ方自身が好きなように過ごすスヌーズレンという習慣があります。

またニュージーランドやイギリスをはじめ各国に広がりつつあるクワイエットアワーという習慣もあります。

詳しくは以下の記事で紹介しています。

中部国際空港のカームダウンスペースを事前に把握しておこう

この記事では以下の情報をまとめました。

この記事の内容

中部国際空港内のカームダウンスペース設置場所は

中部国際空港のカームダウンスペースの使い心地について

橋口亜紀子個人事務所が監修

岐阜県立森林文化アカデミーでワークショップが開催

他の国内空港のカームダウンスペースは?

海外ではスタンダードなセンサリールームとは?

中部国際空港は、地元の企業や都市と共にカームダウンスペースについて考えていることがわかりました。

まだ改善点が多いように感じますが、このように企業や都市と連携した流れは今後に期待ができそうです。

なぜなら、地域全体にカームダウンの理解が浸透する可能性があるからです。

いずれ中部地方なら、どこに行ってもカームダウンスペースがあるというインフラが整うかもしれません。

インフラが整備されると、施設の人や町の人がカームダウンについて理解が深かまり心のバリアがなくなる可能性があります。

なので、中部国際空港のように周りを巻き込みながらカームダウンスペースを設計していくことが重要です。

日本中から心のバリアがなくなる日を楽しみにしています。